Home > 11月 11th, 2006

2006年11月11日

デザイナーの定義

昨晩TVを見ていたら、某タレントがデザイナーをやっているウェディングドレスの
NYコレクションまでの道のりを密着ドキュメント風の番組をやっておりました。
タレント業とデザイナーの二束わらじも大変だろうと思いながら見ていたら、
デザイナーに対する概念を覆すような言動が次々と出てきました。
まず驚いたのが、タレントがデザイナーと看板に大きく掲げているからには、
デザイン画からパターンやらを事細かに作成しているものだと思いきや、
そうではなく、
タレントが口にした感覚的な言葉を、5,6人の本職デザイナーがメモし、
それをイメージしてデザイン画を書き上げるということです。
それも擬態語で表現するのです。
例)
・ひらひらー
・うにょうにょー
・シャキーンみたいな?
・フンフン、バーン!みたいな?
・キラ~ンみたいな?
これを元にイメージするのも本職デザイナーにとっては、
想像力と創造力をフルに働かせるしかありません。
というかこのタレント、デザイナーなのか。これ。
「雨に濡れた葉っぱが木漏れ日で光ってキラ~ンみたいなドレス」
と言われてもそれはあくまでもイメージなだけで、
デザインしていると言わないのでは。
先生から主題を与えられてあとは自分の絵を書いたとしたら、
それは自分の絵だろうに。
夕食を作りながらと息子の相手をしながらのTV鑑賞だったため、
次に見た時は縫製が仕上がり、タレントがチェックしているところでした。
「何これ?私が言ってたこと全然伝わってないじゃん!」
「私は一流ブランドの服たくさん持ってるしし、そういうショウ見てきたの!
 それでできたのがこれって・・・・。生地がかわいそう」
わたくしが見ていない間に、もっと綿密な打ち合わせをしたり、
詳細な指示を出したんでしょうか。
その結果が気に入らないならわかりますが、
もしパーン、ひらひらー指示のままでイメージこしらえて、
立体的な形にして、「伝わってない」とか言われても・・・・。
でもデザイナーというのは、そういう抽象的な言葉から昇華させるものなのかしら。
やれNYコレクションに間に合わないだの、
タレント自身ウェディングドレスを着る予定はどうなのかだの、
散々引っ張った挙句、この続きは次回に続くそうです。
わざわざ2回に渡ってやるって、
そうとう良いスポンサーがついているんだろうなあ。
NYコレクションもTV系列のバックアップかな。
緊急出演とかいうわりには、
しっかり(多分)150日前から密着取材しているし、
番組表には前から乗ってるし。
元々タレントは本を出版したり、自身がデザイナーする何かを出す時、
話題作りをしてマスコミを操るのはお得意のようですから、
今回のこのTVも結婚する話題との相乗効果を狙っているのでしょう。
だから民放は嫌いなんだ。