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2007年05月15日

にわか雨と奇跡

今日はそれなりに日が射していたので、
洗濯物と布団を干してから息子のプールに出かけました。
今日は親がプールサイドで見学できる日です。
迎えの先生がいらっしゃるまで、あるお母様と話をしておりました。
「何か今日雨降るんだってー。
 昼から夕方にかけてらしいんだけど、一時的なものらしいよ」
え。
布団干しっぱなしなんですが。
空を見ると、来た時よりもどんより雲が出てきています。
明らかに暗い空です。
雨が降る直前です。
「私も洗濯物全部干してきたわ」
「あら私なんて敷布団まで干してきたわ」
「うちなんて枕まで」
他のお母様方と、年寄りの病気自慢的な励まし合いをしつつ、
見学会は始まりました。
家を出る時まで夫がいたので、
藁にもすがる思いで電話をしましたがすでに不在でした。
あとはこの天気が持ちこたえてくれることに期待するのみです。
そんな思いをよそに、
プールサイドから空を見ると、黒い雲がどんどん増えていきます。
3分に1回は降ってないことを確認していたので、
息子のプールなんぞろくに見ておりません。
着替えたらとっとと帰ろう。
それしか頭にありませんでした。
長い長い1時間が終わりかけ、
プールサイドから引き上げてふと外を見たら、
今まで見ていた空よりも数倍ドス黒い雨雲に覆われている空がありました。
道行く人は傘を差しています。
今日という日は終わった。
息子と讃岐うどんを食べる予定も、
午後から銀座でモロッコフェアを見に行く予定も、
全てがパー。
ずぶ濡れの羽毛布団をどうするかが今日の課題になりました。
そして先程の干しっ放し組のお母様方の話題は、
如何にして布団を乾かすのかの議論になっていました。
やれ乾燥機だ、やれドライヤーで地道にやら、やれ布団クリーニングに頼むやら。
息子がプールから上がり、猛ダッシュで着替えさせ
周りへの挨拶もそこそこに外に出たら、
結構な降りになっていました。
あまりの振りの良さに一度はスポーツセンターに引き返したものの、
こうやっている間にも布団が濡れていくかと思うと、
いてもたってもいられなくなり、意を決して自転車に乗りました。
息子が寒くないように、わたくしの上着を着せます。
すごい勢いで明治通りを自転車で駆け抜けました。
普段タラタラしているわたくしですが、
火事になったら逃げ足が早いような気がします。
ずぶ濡れのまま自転車を降り、息子を抱きかかえ、玄関を開けました。
大急ぎでベランダに向かいます。
そこには羽毛布団と洗濯物がありました。
部屋の中に。
なんと夫が出かける前に取り込んでくれていたのです。
家以外に雨が降っていますように。
一時的にバリアーが張られるとかもありだよね。
干したと思ったら脳内干しだったというオチだといいなあ。
隣のおばあちゃんが忍者のようにベランダを乗り越え、
取り込んでくれるとかいいなあ。
このようにありえない妄想をしていたのですが、
はっきり言って夫が取り込むことは期待していませんでした。
9割9分ありえないと思っていたもので。
それだけに布団が目の前にあることが、
こころの底から嬉しくて嬉しくて仕方がありませんでした。
携帯を見ると、夫から「布団だったら取り込みましたよ」メールが来ています。
雨が降っているところを見てからは、
携帯を見る余裕もなく、今メールに気づきました。
塗れずにすんだふかふかの布団で今、
息子はすやすや寝ております。
今晩の夕食は少し豪華なものにしようと思います。
と思ったら、今晩夕飯はいらないそうです。
それでも息子と二人で豪華ディナーにします。