2013年05月16日

生ハムがやってきた

デパ地下のシャルキュトリーでぶら下がっている豚の足1本の値段を見ると
15万円前後。
生ハムってそんなに高いものなのか。
美味しくて大好物ではあるけれど、
あんなに高くてはちびりちびりと買うしかできません。
いつか足一本帰る日が来たら…。
などと夢を見ていたものですが、ネットで探したら買える範囲で売っていました。
コチラです。
上記のサイトは生ハム以外にもチーズやサラミなどの
ワインに合いそうな食材がわんさか置いてありますので、
ポチる危険性大です。
わたくしも生ハム以外にパルミジャーノ レッジャーノを買ってしまいました。
で、届いたのがコチラ。

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布に包まれた生ハム
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息子と比較するとこんなくらい
4.2kgありました。予想以上に大きいです。
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置き台にセットした
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ちゃんと蹄もついている
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専用の薄いナイフで切り分けてみる
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所詮素人。上手く薄く切れずに表面がガタガタになっている
専用のペラペラナイフで切り分けるも、薄いとすぐに切れて、
長く切れたかと思うと分厚いハムに。
これは修行がいる作業です。
スライサーがあれば大変便利だと思いますが、
一般家庭にスライサーがあってもねえ。
何とか切り分けた生ハムを食べてみます。
色味はピンクではなく黒味がかった色。
噛み締めると熟成した味わいが口一杯に広がります。
とても美味しいです。
薄く切ったそばから息子がひょいぱくと食べてしまうため、
切っても切っても終わりが見えませんでした。
切り終えた後、肉を切り出した断面には取っておいた脂身を張って保湿をします。
これで寒い所に置いておけばしばらくは持つようです。
2週間後。
北向きの玄関に置いた生ハムを見てみると、
表面にぽつりぽつりとカビが生えていました。
大慌てでカビを取り除き、すぐさま全ての肉を切り出す作業に突入しました。
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何とか解体作業終了
全ての肉を切り出し終わるまで3時間以上。
生ハムはタッパーに分けて、
残った骨は冷蔵庫でスープの出汁となる出番を待っています。

2013年05月15日

残念なロールケーキ

ツイートもブログも食べ物画像ばかりですが、
自作の料理も力を入れたものを日々作り続けているわけではなく、
手抜きもします。
帰りが遅くてスーパーの餃子を焼いたり、惣菜を買ったりもします。
上手く出来た時だけ画像をアップしているのであって、
毎日豪勢というわけではございません。
そして全ての料理が成功しているわけでもございません。
初挑戦してみたロールケーキなんて惨敗でした。
見るも無残です。
だってロールはロールでも丸くロールにならず、
三角形になったんですもの。
もう見た目がタイの三角枕にしか見えないという奇跡が起こりました。

これが三角枕
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ロールケーキになろうと頑張ったけど駄目だった実例
レシピによりますと、最初の巻きを手前にぐっと寄せて、
残りはふわっと転がすようにすると勝手に丸くなるらしいです。
わたくしもそのようにしたつもりでしたが、
いかんせん生地を焼きすぎてしまい、硬い生地なものですから、
それを巻こうとしてもふわっとはならず、カクカクと角ばるのです。
そうしましたら最初の巻きの時点で、
すでにシートが出ている状態の三角枕そっくりなんですわ。
それをすっかり巻き上げたら立派な三角枕の出来上がり。
以上、食べられる三角枕の作り方でした。

2013年04月25日

代官山T-SITE

代官山にT-SITEができてから、訪れやすくなりました。
T-SITEとは何ぞや。
TUTAYAの入っている複合施設のことです。
でもってT-SITEはオシャレピープルの間ではホットなデートスポットらしいです。
打っていて鳥肌が立ちました。
『たまたま代官山にあるだけでネーミングもオサレに変えてみたけど
 中身はやっぱりTUTAYAだよね』
というお前何様的な意識で代官山を闊歩できるようになったのも
T-SITEのおかげです。
ありがとうございます。
とか言いながらもT-SITEの何が良いかといいますと、
料理本の充実っぷりです。
日本の料理本は勿論のこと、洋書の品揃えも中々のものです。
中々って。またここでも何様発言。
つまり料理研究家や芸能人の料理本だけではなく、
柴田書店発行の専門書や外国の専門書、料理雑誌もあるのです。
おかげさまでここでわたくしもレバノン料理の洋書を買ったわけですが。
それからテーマを設けて本以外の関連商品も販売するフェア開催とか、
食にこだわりすぎて食材販売まで始めたりとか、
色々やっています。
ということは、気になる本を読んでこれ美味しそうだから作ってみようかな。
あ、食器もあるから一緒に買っちゃえ。
え、鰹節も売ってるんじゃん。よし買おう。
みたいな流れも可能なわけです。
実際ローズベーカリーフェアを見て、
8,000円前後の鉄瓶を買うかというとわたくしには無理難題ですが、
代官山に集うオサレピープルの経済的背景を考えますとおそらく買っちゃうよね。
さて、お菓子本コーナーを見ておりますと、
ここのすぐ近所にあるイル・プルー・シュル・ラ・セーヌの本が置いてありました。
イルプルーと言えば、オーナーパティシエの弓田氏のキャラクターが
良くも悪くも際立って有名でありますが、
ここのお菓子は美味しいです。
特に塩味のクッキーは、
クッキーランキングの中でベスト3に入るくらい大好きです。
そんなイルプルーで売られているお菓子類を網羅したレシピ本・
『贈られるお菓子に真実の幸せを添えたい 孤高の味わいを作り上げた心の歴史とともに』のお値段は8190円。
弓田ファンなら聞き覚えのあるフレーズ
『真実』、『本当』、『本物』、『孤高』が随所に散りばめられたコチラの本。
もうタイトルからビンビン伝わってまいります。
「俺以外の奴等はみんなカス」というイングヴェイの名台詞が頭をかすめつつ。
つかタイトル長すぎ。検索するのも面倒くさい。
何とかして。
それにしても8190円はちょっと高いんじゃないかしらと思うわけであります。
だってパティシエ界の重鎮・オーボンヴュータンの河田勝彦氏の
『古くて新しいフランス菓子』は4200円なのですから。
まあ河田氏の本よりも40P程多くて、レシピも多いし、
DVD付だから仕方がないのかな。
でも鉄瓶と同じくほいほい気軽に買えません。
そんな小市民のわたくしでも居心地の良いT-SITE通いはまだ続きます。

2013年04月24日

もったいないを形にする仕事

見切り品。
何て魅力的な言葉でしょうか。
まだ食べられるけどのに賞味期限が近いからって
底値で売る心意気ごと買っちゃいますよ。
今回はそんな見切り品、訳ありにまつわるお話です。
【ターブルOGINO】

予約の取れないフレンチと評判のオギノの二号店です。
こちらは本店とは違い、イートイン&テイクアウト可能なカジュアルスタイルのお店です。
お店のコンセプトは規格外や訳ありの食材を生かして、
生産者と消費者を繋いでいこうというものです。
おそらく野菜などは形がいびつで売れないとか色々あるのでしょうね。
魚も大きさが違うと値がつかないから箱売りとかありますしね。
そういうものを仕入れて調理し販売しているようです。
1階が販売、テイクアウトスペース、2階がカフェスペースになっています。
店内にはキッシュ、マフィン、ローストチキンなどの美味しそうなものが
所狭しと並べられています。
イートインでどれを食べようか迷っていると、
店員さんが注文方法を教えてくれました。
問診表のようになったメニュー&注文リストにチェックを入れて会計すると、
2階まで運んでくれるのだそうです。
お値段は2品で¥890、3品で¥1,150、4品で¥1,350。
これにフォカッチャか白米か玄米と、ドリンク付きになります。
このお値段でフレンチが楽しめるならお得ということに他なりません。
選んだのはコチラ。

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オギノ名物パテ・ド・カンパーニュとラタトゥイユ
網脂ではない脂にきれいに包まれたパテ。
しっとりなめらかです。
もっと塊がたくさん入ったごつごつしたイメージでしたが、
上品な味わいでした。
大変美味しゅうございます。
ラタトゥイユはしっかりひやしてあって、
前菜にぴったりです。
欲張らずに2品+フォカッチャにしておけばよかったとやや後悔しました。
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鹿肉のカレーと玄米
カレーの文字を見ると即頼んでしまうこの反射神経の良さが
ここでも発揮されました。
しなくていいのに。
鹿肉のカレーの評価よりも、玄米の美味しさに驚きました。
もっちもちです。もっちもち。
噛み締めるたび口の中でプチプチ言います。
何これ超美味しい。今日から玄米にする。
そう決意させるくらい揺さぶられた我が家の米びつには、
先週送られたばかりの白米10kgがぎっしりだったりします。
いや、ここすごいですよ。
普段の食卓を少し彩りたい時や、ちょっとしたパーティーのお持たせ、
訪問時のお土産に使い勝手が非常に良いと思います。
お値段も手の届く範囲なところが嬉しいです。
近所にこういう店があったらなーと思わせるお店でした。
ご馳走様でした。
【ルピシア・ボンマルシェ】
たまたま通りがかって覗いたら、全ての商品が安売りしていたこちらのお店は、
お茶で有名なルピシアが母体でした。
こちらも賞味期限が近いものや、
品質に問題はないけど訳ありの商品を販売しています。
ターブルオギノと同じようなコンセプトです。
ルピシアのお茶以外にも輸入食材店で見かけるような食材がたくさん置いてあります。
でもどれも20%~70%OFFくらいになっています。
完熟マンゴー烏龍とシェラザードを買いました。
ルピシアが安く買えるのはありがたことです。
2店に共通するのは『もったいない』という感覚です。
まだ食べられる、使える食材をこのような形で利用し還元することは、
年間数万トンも捨てられる食材を減らし、
生産者と消費者、加工業者のバランスをより良くするためのものだと
見切り品が大好物のわたくしは確信しました。

2013年04月06日

郷愁というわけではないけれど

私の生まれ育った町・沼垂(ぬったり)は発酵の町と言われておりまして、
味噌、醤油、日本酒、納豆などの発酵食品が今も作られています。
そこをアメリカ人が訪ねるという動画がありまして、
これが大変素晴らしいです。

観光PRが今ひとつ苦手と思われる新潟ですが、
日本料理は世界中で人気がありますから、
外国人にアピールするにはこういう切り口でいくのはとても面白いと思います。
日本酒の香りを嗅ぎながら歩いた通学路。
友達の家へ行く途中で醤油の香りが立ち込めると、
ここが折り返し地点。
食卓に上る納豆は朱色のパッケージで粒も大きめ。
色々なことを思い出しながら動画を観ました。
自分が住んでいた町がこんなに魅力溢れる要素があったことを知るのに
30年以上の月日が経っていました。
毎年3月に有名な『酒の陣』が開催されていますが、
それ以外で新潟に来ることがありましたら、
レンタサイクル(3時間100円)で沼垂の町を回ってみてください。
発酵食品以外にも、沼垂の朝市、
空いた市場の店舗を再利用してのカフェや惣菜屋さんもあります。
そして私の作る料理は発酵ものが多く、大好きなビールも発酵食品。
やりたいお店のコンセプトを展開するための土壌が沼垂にはあります。
無理に東京にいなくてもという気もしないでもありません。
それとも沼垂を東京に持ってくるか。
考えることがたくさん出てまいりました。
niigata08.jpg
村上の鮭。これも発酵食品

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