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2006年06月05日

こんなところで会えるとは

スプーの絵描き歌でお世話になったyoutubeで、
見たかったお宝映像を見つけることができました。
FOCUSというオランダのバンドの『Hocus Pocus』という曲です。
これを見たのは6,7年前でしょうか。
NHKのBSでうじきつよしが司会で、
ロックを振り返るような番組をやっておりました。
ここで流れた映像の中で一番衝撃的だったものがFOCUSでした。
イントロは激しいギターのリフ(なのか?)で始まり、
かなり期待をさせる導入です。
そしていざメインのボーカルが始まると、
「ヨーロレイッヒー♪」みたいなヨーデルが流れてきました。
我が耳を疑いました。
ロックとヨーデルの融合と言ってしまえばそれまでですが、
そのヨーデル使いの風貌もインパクト大なのです。
和田勉っぽいというか何というか。
見た方が理解も早いと思うのでどうぞ。


神が降りてきたとはこのことです。
この曲のおかげで『オランダ版いたこ』のFOCUSが大好きになってしまいました。
これは何が何でもアルバムを手に入れなくてはなりません。
当時、BOOK OFFを回って、漫画とCDをドサ買い(どさっと買う意)することが
日常だったわたくしは、俄然やる気が出てまいりました。
まだインターネットをやっていなかったわたくしは、
手元にある『ビルボードTOP5年鑑』なる本でまずは調べました。
番組で流れた曲の邦題が『悪魔の呪文』ということと、
この曲がビルボードの5位に入ったということがわかっていたからです。
しらみつぶしに探して見つかりました。
そのデータを元に、
今度は日本で発売されているCD名鑑を調べました。
日本ではCD化はされていませんでしたが、
レコードにはなっていました。
これはBOOK OFFで探すよりも、
中古レコード屋に聞いた方が情報があるだろうと、
その頃足繁く通っていた中古レコード屋へ向かいました。
このレコード屋は、レコードコレクターのオーナーの趣味が高じて開いた店で、
小さいながらも所狭しとCDとレコードが置いてありました。
オーナーはニールヤングの大ファンで、
その筋では有名らしく、レコードコレクターにも名前が出ていたとか何とか。
お店へ行くと90%の確率で、
オーナーのコレクター仲間のおじ様がいました。
その人も相当音楽に詳しいようで、
いつも音楽談議に花を咲かせていました。
わたくしの聞きたいCDが置いてあったので、
手にとって見ていると、
「借りていっていいよ」
と貸してくれる人の良さでした。
そのせいなのか、いつの間にかお店はなくなっていましたが。
もう少し商売っ気を出していれば、
お店が長続きしたのかもしれないのに。
とにかく音楽が大好きということで、
オーナーにFOCUSについて聞いてみました。
すると珍しくオーナーにも馴染みの薄いバンドだったらしく、
詳しく思い出せない様子で、アレコレ調べ始めました。
そこへいつものコレクター仲間のおじ様がやって来ました。
オーナーがコレクターおじ様に事のしだいを説明すると、
「FOCUSならうちにあるよ」
コレクターおじ様がそうおっしゃるではありませんか。
何という奇遇。
このお店に通っていた甲斐がありました。
早速おじ様に交渉開始です。
すんなりと交渉は進み、
譲っていただくことで合意に達しました。
めでたし。めでたし。
後日、無事レコードを手に入れたわたくしでしたが、
レコードプレーヤーを持っていないことを忘れておりました。
実はレコードというものを買うのは、
この時が生まれて初めてだったのです。
遅いレコードデビューでした。
いつか有名になったら、インタビューで
「初めて買ったレコードは?」
「FOCUSです」
なんて書かれちゃうんだろうなあ。
などと妄想してみたりする20代前半の頃。
そんなこんなで手に入れたFOCUSでしたが、
amazonで調べたらあっさりCDが見つかりました。
コレ。
嬉しいような悲しいような。